2013年8月7日水曜日

(つづき)日本ウオーキング協会のいま


本年6月19日の日本ウオーキング協会平成25年度第1回通常総会出席者によれば、この13年間粉飾決算を許してきた宮下充正会長は、再度名誉会長の座に戻ったそうである。ここに私ウエルネスウォーカーが考えるに、過去このように自由自在、日本ウオーキング協会に多大な影響を及ぼす立場にいながら、くしくも2年前粉飾決算が協会本部自らの手で公開された。これはボランティアを基本とする全国組織に、信用上大きな打撃を与え、日本ウオーキング協会本部の信頼度は極限まで失墜した。

以降、事件発生後の2年間も、事件の原因と再発防止策、責任者の処罰と弁済を実行することなく、ただただうやむやにもみ消し作業に終始したのも宮下充正体制が行ったことである。一方この13年間、健康日本21の運動分野における日本人の平均歩数目標数値は、驚くことにマイナスであったという、惨憺たる結果を出した。しかも日本ウオーキング協会内部におけるその反省も総括も、そのための議論というものが一切行われた形跡がない。その例として「13年のあゆみ」(健康日本21推進全国連絡協議会/25年3月刊)元副会長であった木谷宣道は寄稿するも(本文p.66)、そこには反省や総括、原因に関する究明の痕跡がどうしたことかまったく無く欠落しているのである。

出典URL:http://www.kenkounippon21.gr.jp/pdf/kenounippon21_13th.pdf (本文p.66)

このような流れのなかに見えるのは、粉飾決算を続けてきた事務方責任者は木谷宣道(元副会長)本人で、トップとして君臨してきた宮下充正本人とは二人三脚の関係にあった、という事実である。かたやもともと日本ウォーキング協会は、加盟者によるコミュニケーション・スポーツとしての存在であり、ボランティア精神を核とする団体。かつてそこには利権が生まれるような余地は無かったのである。


ところがそれがいつのまにか「健康日本21」の運動分野における随一の推進担当組織として役割をも果たすこととなってしまった。これは運動生理学という専門研究分野で、宮下充正理論が正しいという前提で成り立っていたからであろうが、実はそれは20世紀に終わっている理論に過ぎず、国際的にも国内的にも21世紀に相応しい理論では既にありえない。悲しいかな研究者として終わっている人物なのである。(つづく)



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