2010年9月24日金曜日

岡田宰治先生の歩行整体(つづき)


健康科学・所長の引き出し
ミッションは人類健康化の水先案内人。全身調整師、岡田宰治(岡田さいじ)が語る治療と健康のツボ ●専門はむちうちなど交通事故治療。【交通事故治療協会指定】 ●頚椎と骨盤関連の治療。

真健康法!歩行整体  
 〈歩行整体とは〉
 ・各種代替医療と併用すると相乗効果が大きい最良の運動療法。
 ・体や心の歪みを直し、数多くの病気を予防するために最適な健康法。
 ・多くの病気を自分で癒せる最高の自己治療法。

 ●その15『整体する歩き方4つのポイント・対策法』
 (4つのポイント)
 歩行整体中の最重要チェックポイントは、
 体の前方は丹田、後方は骨盤だといいました。
 この2箇所のバランスが非常に大事です。
 丹田を意識し軽く力を入れ骨盤を少し起こすと、
 骨盤がリードして脚がついてくるという理想の型になります。
 そして、腕の振りで肩甲骨を使うことで背骨のゆらぎが生まれます。
 さらに足先の方向が前を向き左右対称な動きであれば申し分ありません。
 (丹田・対策法)
 丹田のチェックの仕方をもう一度おさらいしましょう。
 風船をふくらませる時のように口をすぼめて、
 ほっぺたを膨らませ3秒ぐらいで息を吐くと、
 お腹に力が入り前後方向の姿勢が矯正されるのです。
 また、瞬時にウエスト全体が引き締まるということもいいました。
 
 では、こういう姿勢が取れない場合はどうしたらいいのでしょうか。
 まず、考えられる理由は骨盤に異常があるか腹筋が弱すぎる場合です。
 仰向けに寝た姿勢から、すっと起き上がれないレベルであれば、
 腹筋の強化が最優先です。
 こんな場合の簡単な腹筋のトレーニング法をお伝えしましょう。
 仰向けに寝た姿勢で軽く膝を曲げ、首の後ろを両手で支えます。
 そして、頭を肩甲骨が浮くぐらいまで持ち上げます。
 この腹筋の運動をくり返し行います。
 もう一つの方法は、腹式呼吸のトレーニングです。
 丹田を意識しながら、ストローをくわえ口をすぼめて息を吐きます。
 その過程でお腹に力が入りますが、吐きながらさらにお腹をへこまします。
 こういう動作をゆっくりと繰り返し行うことで姿勢が良くなります。
 歩いている途中にストローなしでこの動作を行えば、
 丹田のチェックができますし、同時に姿勢も改善します。 
  
 (骨盤・対策法)
 骨盤の後ろ側にある仙腸関節の動きが悪く、
 「ゆるみ腰」「締まり腰」などの関節に障害が出ると、
 必然的に歩く姿勢が悪くなります。
 お腹を突き出しのけ反った姿勢であったり、
 あるいは、腰が引けてしまったり、だらだら歩きになります。
 これを周りから見ると、じつにかっこの悪い歩き方です。
 では骨盤、主に仙腸関節に障害がある場合の対策を考えてみましょう。
 ひとつめは、歩く習慣をつけひたすら継続するという方法です。
 40分間歩行を半年ぐらい行い、歩行後には必ず仙腸関節を氷のうで冷やします。
 このやり方は、即効性はありませんが自分一人で出来る方法です。
 そして、だいぶ歩きやすくなったなと思ったら歩行姿勢も改善しています。
 つぎに、自力では無理ですがもう少し即効性のある方法があります。
 診断が正確で技術が上手な人に仙腸関節を整復してもらうのです。
 この場合も1回の整復だけでは関節の修復は無理ですが、
 歩行を継続しながら、くり返し整復してもらえば、
 短期間で動きが改善しきれいな姿勢で歩くことが可能になります。
 ひとつ問題点は、うまく整復できる人に出会えるかどうかです。
 骨盤の動きが改善すれば、歩行による全身の整体効果が現れるでしょう。
 (肩甲骨・対策法)
 直立姿勢からやや前方に体重を移すと前に倒れそうになります。
 その時、仙腸関節が起動し、つづいて脚が前に出て連続歩行に移ります。
 この時に肘を後ろに引く動作で肩甲骨が動きはじめますが、
 腕の振りが弱いために肩甲骨の動きが悪い人が多いのです。
 注意すべきは、肩甲骨を使わない人と肩甲骨の動きが悪い人は違うことです。
 肩甲骨の動きが正常で使わない人は、しっかり腕を振るだけで解決します。
 
 
では、肩甲骨の動きが悪い人への対策法です。
 
 歩行中は肘を曲げた姿勢で肘を後ろに引くことだけ考え、
 肘の位置が脇腹よりも後ろにいくようにしっかりと振って下さい。
 はじめはあまり動きませんが、徐々に動くようになってきます。
 その他の方法では、前後左右の肩甲骨のストレッチを組み合わせるといいでしょう。
 ストレッチポールなどで背中をゆるめるのも効果的です。
 (足先・対策法)
 
 足先のチェックは、足先が向いている方向が進行方向を向くことと、
 左右両足の間の距離、つまり左足と右足の間の幅のチェックでしたね。
 もし、足先のチェックで引っかかった場合は、
 矯正する体操を併用するか、関節の整復術などの療法が必要だといいました。
  
 では、どんなことをすればよいのでしょうか。
 いわゆるランジと呼ばれる脚を前後に開き上体重心を落とす体操と、
 もう一つの体操はスクワットと呼ばれる体操です。
 注意点は、ともに前後に開いた足先ができるだけまっすぐ前を向くことです。
 足先が外を向いたり内を向いたりせずに前を向くことが大事です。
 はじめからは無理ですが、正しいイメージを持つと徐々に矯正されていきます。
 
 関節の整復は、骨盤、股関節、ひざ関節、足関節のすべての整復術が必要です。
 上の体操と併用すれば、比較的短期間で改善していきます。
 もちろん、歩行を継続することが大前提であり、
 歩行自体に改善効果があることはいうまでもありません。
  次回は「歩行整体の本当の目的」についてお話しします。
 健康って本当に素晴らしいですね。
 

真健康法!歩行整体 その16『歩行整体、本当の目的 1
 今回からは『歩行整体、本当の目的1』について説明します。
 ●その16『歩行整体、本当の目的〈最良の運動療法として〉』
 (どんな歩行でも効くわけではない)
 私達は長年の歩行療法の実践と指導によって、
 ある種の歩行が病気の予防として強力にはたらくことを学びました。
 じつは、どんな歩行でも効くわけではないのです。
 歩いてひざや腰に痛みを作る歩き方がありますし、
 歩かないよりはまし、というような効果の低い歩行がありますし、
 歩けば歩くほどに安定した効果が現れる歩行がありますし、 
 現実は、歩き方によって効果は様々に分かれるといえましょう。
 ですから、今のあなたにあった歩行法が必要なのです。
 本当のところは、ひとりひとり歩き方を診ながら、
 要所要所でアドバイスするのがベストなのですが、
 なかなかそうも行かないのが現実です。
 また、正しい歩行なのにもかかわらず、
 歩き始めるといったん調子が悪くなるケースがあります。
 これも、マンツーマンで指導ができれば未然に防げるのですが・・・。
 では、なぜ正しい歩行なのにそんなことが起こるのでしょうか。
 それは、各人スタート地点が違うからなのです。 
 たとえば、今歩行を始めるとして、そのスタート地点の状態はひとそれぞれです。
 脚全体が内や外を向いている場合がありますし、
 極端なO脚X脚という場合がありますし、
 ひざから下だけが外を向いているという場合もあります。
 それが左だけ、あるいはみぎだけというケースもありますので、
 脚の状態だけを捉えても、ホントひとそれぞれなワケで、
 今までの人生の中で痛めたり、座り方の癖がついたりしているのです。
 ですから、スタート地点が違うので、
 通り一遍の歩行をしても時間の経過とともに全く違う結果が出るのです。
 他人の歩き方を後ろから見て「なんか変だ」と感じることはあっても、
 ビデオでも撮らない限り自分の歩き方は見えませんから、
 自分の歩き方にクセがあるという実態がつかめないのです。
 
 そういうわけで、歩き方にクセがついていると、
 歩き始めて痛みが出たりすることがあるのです。
 (歩行時のクセをとる方法)
 歩行自体が歩くときのクセをとる方法なのですが、
 「よしっ、歩くぞ!」と気合いを入れて始め、
 熱心に続けてくださる真面目な方ほど痛みが出る傾向があります。
 こんな場合は、ペースをゆるめたり休む日を増やしたりするなどして調整するか、
 歩行について詳しいセラピストのもとでマッサージや整体の施術や、
 自宅で行う運動療法や柔軟体操などを指導してもらう必要があります。
 そして、ある程度まわりから見てもきれいな姿勢で歩けるようになったら、
 歩行療法だけで歩くときのクセは取れていくようになります。
 また、シューズの影響はとても大きいですから、
 現在の状況にあった靴を選ぶことが大事です。
 そして、たまにシューズの裏を見て減り方を確認して下さい。
 左右が同じような減り方になっていればひと安心といえるでしょう。
 
 (一番目の目的は病気の予防)
 シューズの裏の減り方が左右対称で、節々の痛みも出なくなれば、
 やっと、本格的に効果的な歩行療法が始められというわけです。
 もちろん、はじめからこの段階の人も中にはおられますが、
 私が治療家である関係から、日常あまりお目にかかれません。
 しかし、読者の中には、この段階の健康な方も多いことと思います。
 
 じつは、歩行整体の一番目の目的は病気の予防なのです。
 正しい姿勢で行い、2回に1回はポールを利用して週4~5回が理想的です。
 そして、継続していても痛みが出ずに気分良く歩けるようであれば、
 2年半ほどで体中の細胞が入れ替わり、
 すべて健康な細胞に変わりますから不健康の入り込む余地はなくなります。
 この状態が続く限り、間違いなく病気は逃げていきます。
 ただし、心の奥底までその真理が腑に落ちていない場合は、
 健康な自己イメージに変わるのに相応の時間がかかります。
 歩行開始までの不健康な細胞を再生産しますので、
 もともと、症状が重かった方ほど、そして長い期間悪かった方ほど、 
 健康体になるには長い月日がかかることになります。
 しかし、いづれの日か歩行整体によって健康がつかめるのは間違いありません。
 そして、続けている限り、最高の状態をキープできることを確信しています。
  次回は「気力体力の充実、回復力アップ」についてお話しします。
 健康って本当に素晴らしいですね。
--【ポイント】---------------- 
歩行整体の一番目の目的は病気の予防、病気知らずである。
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 ●歩行整体バックナンバー  http://p.tl/vfDO 


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